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第二次魔法戦争とは、1995年闇の魔法使いヴォルデモート卿復活をきっかけに生じた一連の争いのことを指す。ヴォルデモートと死喰い人ら従者たちは魔法およびマグルの世界両方で破壊活動を展開し魔法省掌握、マグル生まれ迫害などを行った。最終的な目標は魔法界を支配しマグルを隷属させることにあった。

予言によって「選ばれしもの」とされたハリー・ポッターがヴォルデモートの権力に終止符を打ち、仲間のダンブルドア軍団不死鳥の騎士団とともに戦争終結に大きな役割を果たした。第二次魔法戦争は実質1995年6月24日から始まったが魔法省が正式に声明を出したのは1年近く経った1996年6月17日のことであった。1998年5月2日のヴォルデモートの死によって、ホグワーツ魔法魔術学校において戦争は終結した。

歴史[]

前史 (1970年~1995年)[]

第一次魔法戦争[]

Blue Glass Arrow 詳細は第一次魔法戦争を参照

誰を信じていいかわからん。知らない連中とはとても友達になろうなんて考えられん・・・・・・恐ろしいことがいろいろ起こった。我々の世界をそいつが支配するようになった。もちろん、立ち向かう者もいた・・・・・・だが、みんな殺された 第一次魔法戦争について、ルビウス・ハグリッド

第一次魔法戦争1970年から1981年までおよそ11年におよんだ。ヴォルデモート卿が権力の座につき、死喰い人が暗躍し、闇の帝王が君臨する恐怖の大混乱を引き起こした。

ファビアンとギデオン・プルウェットマキノン家ボーンズ家ジェームズとリリー・ポッターなど有力な魔法使いたちが命を落とした。さらに、アリスとフランク・ロングボトムは2度と魔法を使えないような状態まで肉体的あるいは精神的(またはその両方)に重傷を負った。

VoldemortmurdersLily

リリーの犠牲の護りによってハリーはヴォルデモートの襲撃を生き延びる。

1981年10月31日、ヴォルデモートは彼の敗北に関する予言が実現するのを防ぐため、ジェームズリリー・ポッターの家を襲撃した。しかしながら、夫妻の息子ハリーに放った死の呪いは、リリーが命を犠牲にした愛の守りによってヴォルデモートに逆流し、肉体と魔力のほとんどを失った彼は魂の一部となってアルバニアの森に逃亡した。彼の魂のかけらは分霊箱に保存されており、死の呪いが逆流した時に起きるはずだった死から逃れることができたのであった。死喰い人たちは魔法省に逮捕され、ルシウス・マルフォイなど一部の者たちは服従の呪文にかけられていたのだと釈明した。こうして第一次魔法戦争は終結しつかの間の平和が魔法界に訪れた。

ヴォルデモートの生存については数多くの憶測が飛び交った。彼がアルバニアに身を隠していると考えていたのはアルバス・ダンブルドアのみであった。加えて、ルビウス・ハグリッドなど一部の者は「死ぬほどの人間らしさがない」ことから彼の生存を信じていた。ダンブルドアはまだ脅威が去ったわけではないと確信しており、ハリー・ポッターはマグルの親戚ダーズリー家に預けられた。ダンブルドアはこの家に以下の条件においてのみ破られる保護の呪文をかけた:

  1. ハリー・ポッターが成人したとき、
  2. ハリー・ポッターがプリベット通り4番地を家と呼べなくなったとき(家を離れ2度と戻らない時)。

賢者の石窃盗計画[]

殺せ! クィリナス・クィレルに命令するヴォルデモート卿

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クィレルの後頭部に憑依したヴォルデモート

ヴォルデモート卿は10年間、従者が助けに来るまでアルバニアで辛抱強く待ち続けた。彼は肉体を持つためヘビや他の小動物にとり憑いたりしていたが、1991年ホグワーツ魔法魔術学校教授クィリナス・クィレルがアルバニアに現れヴォルデモートのカリスマ性に魅せられてしまう。ヴォルデモートはクィレルにとり憑いて頭部に寄生し、彼にユニコーンの血を飲ませることで力を回復させていった。ヴォルデモートは賢者の石グリンゴッツ魔法銀行およびホグワーツ魔法魔術学校から盗もうとしたが、ハリー・ポッターロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーらの機敏で勇敢な妨げにより失敗する。ヴォルデモートは重傷を負ったクィレルの体を離れて死なせ、アルバニアの森に逃げ帰っていった。

この年、ケンタウルスロナンベインは火星がスコットランドの真上で輝いていることから、星占いを用いて戦争が近いことを予言した。

秘密の部屋の再開門[]

サラザール・スリザリンの継承者、ヴォルデモート卿の力と、有名なハリー・ポッターと、ダンブルドアがくださった精一杯の武器とを、お手合わせ願おうか 部屋の内部において、ハリー・ポッターに対しトム・リドル

最初の失墜の前、ヴォルデモートは自身の魂を6つに分け分霊箱に組み込んでいた。彼は死に対する極度の恐怖からこれを行った。そのうちのひとつがT・M・リドルの日記であり、ヴォルデモートがルシウス・マルフォイ(分霊箱であるという日記の正体については知らなかったが主人が作り出した闇の魔術の物品であるという認識は持っていた)を通して1992年に復活のために利用した。

Tom Riddle Chamber of Secrets

日記から実体を取り戻そうとするトム・リドル

このときは、日記に保存されたトム・マールヴォロ・リドルの記憶に知らず知らずのうちに自らの生命力を吸収させていたジニー・ウィーズリーが被害を受けた。しかしまたもやハリー・ポッターロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャー、そしてダンブルドアの不死鳥フォークスの妨害を受けて計画は失敗する。ハリーはグリフィンドールの剣スリザリンの蛇を圧倒し、このバジリスクの牙を使って分霊箱を破壊したのであった。バジリスクに噛まれたハリーは死の瀬戸際に立ったがフォークスの涙の力によって命を取り留めた。この事件によりダンブルドアはヴォルデモートが分霊箱を作っていたという彼の考えの証拠を得たことになる。

主人と召使い[]

今夜、真夜中になる前、その召使いは自由の身となり、ご主人様のもとに馳せ参ずるであろう。闇の帝王は、召使いの手を借り、再び立ち上がるであろう。以前よりさらに偉大に、より恐ろしく シビル・トレローニーの第2の予言

1994年、ロンのペットネズミ、スキャバーズの正体がピーター・ペティグリューであると判明する。彼は死んだと思われていたが、死喰い人であったために隠れていたのだった。ペティグリューは裏切って1981年10月31日にポッター家を殺害させたあと動物もどきのネズミの姿で隠れ続けていた。彼の正体は半ニーズルクルックシャンクス、パッドフットという黒い犬に姿を変えてアズカバンを脱獄したシリウス・ブラック、およびリーマス・ルーピンによって暴かれる。ハリー・ポッターの努力もむなしくペティグリューは魔法省に引き渡される前にヴォルデモートのもとへ逃走したが、やがてそれを後悔した。彼が作らされたふたつの闇の水薬のうちひとつはヴォルデモートが肉体を取り戻すための復活の水薬だった。

ヴォルデモート卿の復活 (1995年~1996年)[]

よう来た...よう来た友よ。13年が過ぎた。しかしそれがつい昨日のようにお前たちはこうして現れた。しかしお前たちには失望した。なぜ助けに来なかったのだ? 死喰い人たちに対して、復活したヴォルデモート卿

Dark Mark

バーティ・クラウチ・ジュニアが放った闇の印

ヴォルデモートはもっとも忠実なる死喰い人であるバーティ・クラウチ・ジュニアが生き延びてアズカバン脱獄したことを知った。1994年クィディッチ・ワールドカップにおいて死喰い人の一団が暴動を引き起こすと、バーティ・ジュニアは闇の印を空に放って彼らを恐怖に陥れた。ヴォルデモートとクラウチはハリー・ポッターをヴォルデモートのもとにおびき出す計画を立てる。クラウチはポリジュース薬を用いて、闇の魔術に対する防衛術を教 えるためホグワーツ魔法魔術学校に戻るアラスター・ムーディに変身した。職権を利用したクラウチは、第4の学校をでっち上げてハリー・ポッターの名前を三大魔法学校対抗試合の出場者に加えた。最後の課題において、クラウチは優勝杯移動キーとすり替えリトル・ハングルトン墓地に送り込む。ハリーの血を使ってヴォルデモートはついに肉体を取り戻し、リリーによる守りの呪文を打ち破ることができた。ふたりの決闘ののち、ハリーはホグワーツに生還し、ヴォルデモート卿の復活アルバス・ダンブルドアに報告した。

三大魔法学校対抗試合[]

俺様から隠れられるものか。もう決闘は飽きたのか?ハリー、今すぐ息の根を止めて欲しいのか?出てこい、ハリー・・・・・・出てきて遊ぼうじゃないか・・・・・・あっという間だ・・・・・・痛みもないかもしれぬ・・・・・・俺様にはわかるはずもないが・・・・・・死んだことがないからな・・・・・・ ハリー・ポッターに対してヴォルデモート卿

Wormitail&Voldemort

ハリー・ポッター殺害を企てるヴォルデモート卿とピーター・ペティグリュー

当初は、人知れず命を奪われた犠牲者たちがいた。魔法省国際魔法協力部所属バーサ・ジョーキンズ1994年夏、休暇でアルバニアを訪れたところをピーター・ペティグリューによって捕らえられた。彼女は三大魔法学校対抗試合の情報を聞き出すために尋問されやがて死の呪いで殺された。リドルの館で庭番をしていたマグルフランク・ブライス1994年8月20日にヴォルデモートによるハリー・ポッター殺害計画を聞いてしまったため彼の放った死の呪いで命を落とした。

魔法省国際魔法協力部部長バーティ・クラウチ・シニア1995年5月に実の息子であるバーティ・クラウチ・ジュニアの手にかかって死亡した。バーティ・ジュニアはもともとアリスフランク・ロングボトム磔の呪いをかけた罪でアズカバンに収監されていたが、バーティ・シニアがの遺言に従って秘密裏に脱獄させていたのであった。そしてヴォルデモート卿とピーター・ペティグリューの助けを借りて父親の服従の呪文を破ったバーティ・ジュニアはアラスター・ムーディになりすましてホグワーツ魔法魔術学校闇の魔術に対する防衛術教授の地位を得る。父親は定期的にヴォルデモートの服従の呪文にかけられており、呪いを破ってダンブルドアに真実を伝えようとしたところをバーティ・ジュニアに殺害されたのであった。

Voldemortreborn

復活したヴォルデモート卿

1995年6月24日、ヴォルデモートの命令を受けたピーター・ペティグリューはヴォルデモートのイチイの杖で死の呪いを使ってセドリック・ディゴリーを殺害する。呪文と水薬を用いて肉体を取り戻したヴォルデモート卿はハリー・ポッターとの対決を始める。しかし、ジェームズリリー・ポッター、セドリック・ディゴリー、バーサ・ジョーキンズ、フランク・ブライスといったヴォルデモートの杖の犠牲者の「木霊」が直前呪文の効果で突然現れ、ヴォルデモートを妨害した。その隙にハリーは優勝杯移動キーとして使いホグワーツに戻った。

同じ夜、ハリーがヴォルデモートのもとから生還したことによりバーティ・ジュニアの正体が明かされることになり、コーネリウス・ファッジ魔法大臣の判断により吸魂鬼のキスが施され彼のは破壊されてしまう。

魔法省の否定[]

コーネリウス・ファッジ:"正気の沙汰ではない。狂っている・・・・・・"
アルバス・ダンブルドア:"目をつぶろうという決意がそれほど固いなら、コーネリウス...袂を分かつときが来た。あなたはあなたの考えどおりにするがよい。そして、わしは――わしの考えどおりにする"
— コーネリウス・ファッジとアルバス・ダンブルドア[出典]
Blue Glass Arrow 詳細はアルバス・ダンブルドアとハリー・ポッターの信用を失墜させるキャンペーンを参照
Daily prophet the boy who lies

ハリー・ポッターや彼を信じるものを中傷する「日刊予言者新聞」の記事

ハリーがヴォルデモート卿の復活を伝えると間もなく、コーネリウス・ファッジ魔法大臣はそれを自身の立場を揺るがすものとして否定した。ダンブルドアが自身の地位を狙っていると信じ込んだコーネリウス・ファッジは、ダンブルドアと協力して死喰い人を止める戦いに備える代わりに、ハリーとダンブルドアを中傷し信用を失墜させるキャンペーンを開始した。ファッジはその影響力を利用して「日刊予言者新聞」に、ダンブルドアとハリーは気がふれてしまっており、注目を集めるために嘘をついているのだと書かせた。魔法界の大多数はそれを事実として受け入れた。

魔法省ドローレス・アンブリッジ闇の魔術に対する防衛術教授としてホグワーツ魔法魔術学校に送り込み、やがてホグワーツ高等尋問官に昇格させて生徒および教師たちに対する絶大な権力を与え学校をコントロールするようになった。ハリーはシェーマス・フィネガンをはじめとする生徒や友人たちから避けられるようになり、ロン・ウィーズリーの兄であるパーシー・ウィーズリーでさえも、ロンにハリーと距離を置くよう警告する手紙を送った。アンブリッジはまた、ハリーが嘘をついているとして、黒い羽ペンで「僕は嘘をついてはいけない」と書かせるという、サディスティックかつ拷問的な罰則も行った。

しかしながら、ハリーは来るべき戦争に備えるための秘密組織ダンブルドア軍団を結成することで友人たちとの結束を固めた。ダンブルドア軍団が訓練を続ける中、ヴォルデモートは力を増していき行方不明者数が増加したが魔法省をそれを無視した。アズカバンを警護する吸魂鬼たちはヴォルデモート卿の陣営に流れ始め、残虐さで悪名高いベラトリックス・レストレンジらが脱獄する大規模な脱走事件が起こった。ダンブルドア軍団の存在が魔法省に知られるとダンブルドアはその責を負って学校を去った。そしてアンブリッジが校長の座に就いたが、彼女の圧政に反発して問題を起こす生徒たちを止めるのに協力する教師はいなかった。

神秘部の戦い[]

Blue Glass Arrow 詳細は神秘部の戦いを参照
アルバス・ダンブルドア:"ここに来たのは愚かじゃったな、トム。じき闇祓いが来る"
ヴォルデモート卿:"その前に、俺様はいなくなる。そして貴様は死んでおるわ!"
— ダンブルドアとヴォルデモート[出典]
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死喰い人と戦うダンブルドア軍団

死喰い人が2度に渡って神秘部から予言奪取に失敗すると、予言の間にある棚から予言を取り出すことができるのはその内容に関連のある人物のみであるということが判明する。そのため、1996年6月、ヴォルデモート卿ハリー・ポッターとのつながりを利用して彼に後見人シリウス・ブラックが拷問されている幻を見せた。禁じられた森におびき出されたアンブリッジがケンタウルスを侮辱して連れ去られた後、ハリーとダンブルドア軍団メンバーのハーマイオニー・グレンジャーロン・ウィーズリーネビル・ロングボトムルーナ・ラブグッドジニー・ウィーズリーらはシリウスを救出するためにセストラルに乗って魔法省内部にある神秘部に駆けつけた。「闇の帝王の予言」を手に入れた一行はルシウス・マルフォイを筆頭にベラトリックス・レストレンジロドルファス・レストレンジラバスタン・レストレンジクラッブノットアベリーオーガスタス・ルックウッドワルデン・マクネアジャグソンアントニン・ドロホフマルシベールといった死喰い人たちに行く手を阻まれる。

ダンブルドア軍団の生徒たちは死喰い人たちに素早く反撃し、神秘部を破壊しながらこの闇の魔法使いたちと渡り合った。ネビルは顔を蹴られて呪文を使えなくなり、ハーマイオニー、ルーナ、ロン、ジニー他の多くの死喰い人と同様失神呪文を浴びた。しかし、不死鳥の騎士団の5人 ― シリウス・ブラックキングズリー・シャックルボルトニンファドーラ・トンクスリーマス・ルーピンアラスター・ムーディが到着するまで致命傷を負ったものはいなかった。ベラトリックス・レストレンジがシリウス・ブラックに死の呪いを命中させ絶命したシリウスが謎めいたベールの向こうに倒れるまで戦いは続いた。

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ダンブルドアとヴォルデモートの決闘

やがてまもなく、アルバス・ダンブルドアが現れ姿くらまし防止呪文を使って、ハリー・ポッターに追われて部屋を出ていたベラトリックス以外のすべての死喰い人を捕獲する。このときハリーは生涯で初めて許されざる呪文のひとつである磔の呪いをベラトリックスに対して使用した。しかしこのときは苦しみを引き起こすという願望よりもシリウスを殺したことに対する怒りが大きくベラトリックスへの呪文の効果は薄かった。ふたりはアトリウムで決闘を始め、ハリーとベラトリックスを探しに来たダンブルドアがヴォルデモート卿と対峙する。ふたりは激しい決闘を繰り広げ魔法界の同胞の泉を破壊した。ダンブルドアには及ばないと悟ったヴォルデモート卿はハリーの体を乗っ取って自分を殺すようダンブルドアに告げた。闇祓いの一団が到着するとヴォルデモートはベラトリックスを連れて姿を消し、それを目撃したファッジはついに闇の帝王が戻ったというダンブルドアとハリーの主張を信じることになったのであった。

開戦 (1996年~1998年)[]

こんな物騒な世の中だからな! ホラス・スラグホーン

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ルーファス・スクリムジョール魔法省の反死喰い人運動を率いた

1996年、戦争による犠牲者数は膨れ上がっていった。コーネリウス・ファッジ魔法大臣が魔法省の幸福を拒否するとヴォルデモートはブロックデール橋を破壊し数多くのマグルを溺死させた。フローリアン・フォーテスキューギャリック・オリバンダーは行方不明となったがオリバンダーの店には争った形跡はなかった。フローリアン・フォーテスキューのアイスクリーム・パーラーには争いの形跡が見られたが彼自身が発見されることはなかった。オクタビウス・ペッパーは春先に姿を消した。イゴール・カルカロフはヴォルデモートを裏切ったために闇の印に下で死体で発見された。不死鳥の騎士団メンバー、エメリーン・バンス魔法法執行部部長アメリア・ボーンズも何者かによって殺害された。この一連の事件により、コーネリウス・ファッジにかわって闇祓い局局長ルーファス・スクリムジョールが新たな魔法大臣に就任した。

この時期、ヴォルデモートは戦力として利用するため巨人吸魂鬼狼人間たちを味方につけていた。当初魔法省が復活を否定していたためヴォルデモートは密かに力を伸ばすことができ、復活が公になった頃には魔法省はかなり出遅れていた。ヴォルデモートはまた、魔法界の士気を砕くため、ハリー・ポッターの強力な守り手かつ助言者である反対勢力のリーダー、アルバス・ダンブルドアを暗殺する計画を企てた。

天文台の塔の戦い[]

Blue Glass Arrow 詳細は天文台の塔の戦いを参照

稲妻に撃たれた塔。災難。大惨事。刻々と近づいてくる・・・・・・ 戦いが始まえる前、シビル・トレローニー教授

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アルバス・ダンブルドアの遺体は天文台の塔から地面に落下した

ホグワーツ魔法魔術学校の学年度が終わりに近づいた1997年6月、天文台の塔においてアルバス・ダンブルドアセブルス・スネイプが放った死の呪いによって命を落とした。ダンブルドアはこれ以前にエメラルドの水薬を飲んだことで極度に消耗していた。ドラコ・マルフォイがダンブルドアを殺すことになっていたが実行できずあとからセブルス・スネイプと4人の死喰い人が現場に到着した。そしてスネイプが最後の課題であるダンブルドア殺害を実行したのであった。

死喰い人の中にはアレクトとアミカス・カロー姉弟、コーバン・ヤックスリーソーフィン・ロウルギボン人狼フェンリール・グレイバックがいた。ホグワーツ陣営として戦ったのはビルロンジニー・ウィーズリー兄妹にハーマイオニー・グレンジャールーナ・ラブグッドネビル・ロングボトムリーマス・ルーピンニンファドーラ・トンクスミネルバ・マクゴナガルハリー・ポッターであった。ビル・ウィーズリーは人狼フェンリール・グレイバックに攻撃されて顔に傷を負ったが、人狼は完全には変身していなかったためビルは一部ライカンスロープになるだけに留まった。死喰い人の側ではソーフィン・ロウルが放った死の呪いがそれてギボンが死亡したのみだった。

死喰い人たちは任務が完了すると退却せざるを得なくなった。ハリーは一行を追ってスネイプと渡り合ったが逃走を止めることはできなかった。ホグワーツ側に死者が出なかったのは幸運の液体、フェリックス・フェリシスによる効果が大きいと思われる。こうしてヴォルデモートは唯一恐れていたダンブルドアを殺害し、魔法省の掌握とひいてはハリー・ポッター殺害に全力を注ぐことが可能になった。

七人のポッターの戦い[]

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7人のポッター

リトル・ウィンジング上空の戦いとしても知られるこの戦闘は、不死鳥の騎士団17歳の誕生日より前にハリー・ポッターをプリベット通り4番地ダーズリーの家から移動させようとした時に死喰い人に待ち伏せされたことで発生した。「7人のポッター」とはポリジュース薬によってハリーの姿に変身したハーマイオニー・グレンジャーフラー・デラクールロンフレッドとジョージ・ウィーズリーマンダンガス・フレッチャーおよびハリー自身のことである。アラスター・"マッド-アイ"・ムーディビルアーサー・ウィーズリーリーマス・ルーピンニンファドーラ・トンクスキングズリー・シャックルボルトルビウス・ハグリッドはそれぞれの「ポッターたち」の護衛として行動し、彼らが目的地である隠れ穴に向かうのを妨害しようとする死喰い人を混乱させる役割を担っていた。離陸直後、彼らはセブルス・スネイプベラトリックス・レストレンジヴォルデモート卿を含む少なくとも30名以上の死喰い人に襲撃を受けた。フレッチャーは危険を察知するやいなや姿くらましで逃げ、ヘドウィグとムーディは死の呪いを受けて死亡した。

ジョージ・ウィーズリーがセブルス・スネイプの「セクタムセンプラ」当たって(ジョージを狙ったわけではなかった)片耳を失った以外では、他の物たちはみな無事に隠れ穴にたどり着いた。しかしハリーは可愛がっていたペットの死にショックを受けていた。

魔法省の陥落[]

Blue Glass Arrow 詳細は魔法省の陥落を参照

魔法省は陥落した。スクリムジョールは死んだ。連中が、そっちに向かっている 不死鳥の騎士団に警告するキングズリー・シャックルボルト

Thicknesse regime

死喰い人による新政権を発表するアルバート・ランコーンドローレス・アンブリッジパイアス・シックネスヤックスリーら魔法省職員たち

1997年8月1日魔法省ヴォルデモート卿の支配下に落ちた。攻撃は「素早く静か」であったとされたが、ルーファス・スクリムジョールは殺された。死亡する前、スクリムジョールは磔の呪いにかけられハリー・ポッターの所在を尋ねられたが口を割らず秘密を守って死んだ。戦闘が起きると多くの魔法省役人たちが服従の呪文にかけられ、魔法法執行部部長だったパイアス・シックネスはヴォルデモートの傀儡として魔法大臣に就任した。死喰い人が自ら魔法省に侵入して戦ったかどうかは不明である。それとは無関係にヤックスリーやトラバースセルウィンといった死喰い人たちは新政権の職員となった。彼らはまた、ヴォルデモートの名前を即座に禁句に設定して恐怖を広め、これがのちにハリー・ポッター、ロナルド・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャー捕獲において大きな役割を果たすこととなった。

魔法省陥落の知らせはキングズリー・シャックルボルト守護霊によって、隠れ穴ビル・ウィーズリーフラー・デラクール結婚式を執り行っていた不死鳥の騎士団にもたらされた。ハーマイオニーが自身とロン、ハリーを連れてトテナム・コート通り姿くらましすると同時に死喰い人が現れた。そこで、知らないうちにヴォルデモートの名前の禁句を破った彼らはアントニン・ドロホフソーフィン・ロウルの待ち伏せを受ける。ルキノ・カフェの決闘の末、ハーマイオニーはふたりの死喰い人の記憶を消去した。その後、ハリー、ロン、ハーマイオニーはグリモールド・プレイス12番地に潜伏した。

一方、死喰い人たちは隠れ穴や騎士団に関連した場所の人々を尋問していた。ディーダラス・ディグルの家は焼け落ちたが、彼はそのとき外出中であった。テッドアンドロメダ・トンクスは情報のために拷問にかけられた。死喰い人の政権はすぐにマグル生まれ登録委員会を設置し、魔法を「盗んでいる」としてマグル生まれの捜索および投獄を行った。新政権はまた、ホグワーツ魔法魔術学校を掌握し出席が義務化された。そしてセブルス・スネイプ校長に就任した。

魔法省への侵入[]

Blue Glass Arrow 詳細は魔法省への侵入を参照
Trioministry

魔法省に侵入するため姿を変えたトリオ

1997年9月2日、ハリー、ロン、ハーマイオニーはポリジュース薬で別人になりすまして死喰い人が支配する魔法省に侵入した。3人はそれぞれアルバート・ランコーンレジナルド・カターモールマファルダ・ホップカークに変身した。彼らはドローレス・アンブリッジが所有しているとされるスリザリンのロケットを奪いに来たのであった。ロケットを手に入れたばかりでなく、ハリーはアンブリッジのオフィス・ドアからアラスター・ムーディの魔法の目を回収することに成功した。加えて、3人は数名のマグル生まれの魔法使いたちを尋問から救った。ここでは死者や重傷者は出ていない。しかしながら、ヤックスリーがハーマイオニーの腕を掴んで一緒に姿くらまししたため3人はグリモールド・プレイス12番地を捨てざるを得なくなった。

ゴドリックの谷の襲撃[]

Bathilda Bagshot Inferi

ナギニによって操られるバチルダ・バグショットの死体

1997年のクリスマス・イヴ、ハリー・ポッターハーマイオニー・グレンジャーは、ハリーの両親の墓参りのため、また、アルバス・ダンブルドアがハーマイオニーに残した本に書かれたシンボルについてバチルダ・バグショットが何か知らないか確かめるため、ゴドリックの谷に姿を見せた。ふたりはバチルダ・バグショットがグリフィンドールの剣を持っている可能性も考えていた。ジェームズとリリー・ポッターの墓を訪れたふたりは透明マントに隠れていたにも関わらずバチルダに発見される。ふたりは彼女の家までついて行き、ハリーはそこでのちにバチルダの甥ゲラート・グリンデルバルドであると判明する若い魔法使いの写真を見た。バチルダはハリーに2階に来るよう合図しハーマイオニーはひとりで下に残った。

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いかにふたりを見つけたかというロンの話を聞くハーマイオニー

バチルダは2階で、彼がハリー・ポッターかどうかを尋ね、ハリーは彼女が蛇語で話していると気づいていなかった。ハリーが肯定すると彼の額の傷が痛み出し、それ以前に死んでいたバチルダの体から死体を操っていたナギニが飛び出した。ナギにはヴォルデモート卿に合図を送ってからハリーを襲撃し彼の周りをうねってあたりかまわず噛み付いた。ハリーがヴォルデモートの接近を感じているとハーマイオニーが2階に現れてナギニを攻撃しようとする。ハーマイオニーは爆発呪文でハリーからナギニを引き離したがも破壊してしまう。ふたりは窓から飛び出してヴォルデモートが到着すると同時に姿くらましを行った。ハーマイオニーはハリーの傷を治し、自分の杖をハリーと共有することになった。その後、ロン・ウィーズリー人さらいから奪った別の杖を持ってふたりのもとに戻ってきた。

ラブグッドの家の待ち伏せ[]

1997年12月30日、ロン・ウィーズリーがふたりのもとに戻ってロケットの分霊箱を破壊してまもなく、ハーマイオニー・グレンジャーは「三人兄弟の物語」とアルバス・ダンブルドアゲラート・グリンデルバルドゴドリックの谷をつなぐ謎のシンボルについて探るためゼノフィリウス・ラブグッド訪問を提案する。これは夏に隠れ穴において行われた結婚式でゼノフィリウスが身につけていたシンボルでもあった。

LovegoodHouse

ラブグッドの家

ハリー・ポッターは懐疑的だったが、結局トリオラブグッドの家を訪れる。そこでゼノフィリウスは3人に死の秘宝について伝授する。3人はあまり信じようとしなかったが、もはやハリーや不死鳥の騎士団を支持していない「ザ・クィブラー」のコピーを見て、ルーナ・ラブグッドが長いあいだ不在であることを言い当てると、ゼノフィリウスはその活動のために娘を人質に取られたことを認めた。そして死喰い人たちにハリーの訪問を告げたことも口にする。彼は3人をそこに捕まえておきたかったがリビングのエルンペントの角が爆発してしまう。トリオは嘘を掴まされたと思い込んだセルウィントラバースがゼノフィリウスを拷問しに現れると同時に姿を隠した。ハーマイオニーは死喰い人に自分とハリー(黒斑病で家にいることになっているロンを除いて)の姿を見せてから脱出した。そうすることでロンのアリバイは確保され、ゼノフィリウスやルーナがバツを受ける危険性が回避された。

マルフォイの館の小戦闘[]

僕を殺すつもりか?僕はおまえの命を救ったのに?ピーター・ペティグリュー、君は僕に借りがある! 首を絞めようとするピーター・ペティグリューに対しハリー・ポッター

ハリーがヴォルデモートの禁句を破ったことでフェンリール・グレイバックたちがハリー、ロンハーマイオニーグリップフックディーン・トーマスを捕らえた後、マルフォイの館でこの小規模だが激烈な戦闘が起こった。これは1998年のイースターごろであり、ハリーが間違って禁句を破ったためグレイバックと5人の人さらいに居場所を特定されてしまったのであった。

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拷問の後、ハーマイオニーを殺すと脅すベラトリックス

ハリーをヴォルデモート自身に差し出して報酬をもらおうとした人さらいたちは本部であるマルフォイの館に姿あらわししたが彼の姿はなく、マルフォイ家ベラトリックス・レストレンジピーター・ペティグリューがいた。ベラトリックスは人さらいたちを「敬意に欠ける」として失神させ、人質たちをルーナ・ラブグッドギャリック・オリバンダーが監禁されている地下室に拘置するようドラコ・マルフォイに命じた。ベラトリックスはハーマイオニーを側に残し、どうやってグリフィンドールの剣を手に入れたか聞き出すため磔の呪いで拷問した。多大な苦しみだったにも関わらず、ハーマイオニーは剣が偽物であるという嘘の話を作り上げることができた。

アバーフォース・ダンブルドアが送り込んだ屋敷しもべ妖精ドビーが救出に現れ、ハリーはドビーに、屋敷しもべ妖精の魔法を使ってディーン、オリバンダー、ルーナを連れて逃げるよう命じた。物音が聞きつけられピーター・ペティグリューが確認にやってきた。彼は地下の入口でハリーとロンに襲撃されを奪われて格闘戦にもつれ込んだ。ハリーがかつてピーターの命を救ったことを思い出させると、ピーターはためらいを感じ、ハリーとロンが助けようとする中ヴォルデモートが与えた銀の手によって首を占められて絶命した。

Dobby death

ハリーの腕の中で息絶えるドビー

ふたりはベラトリックスがハーマイオニーを拘束している部屋に突入した。ドビーがふたたび現れ、ハリー、ロン、ハーマイオニー、グリップフック、ドビーの一団はビル・ウィーズリーフラー・デラクールが住む貝殻の家に姿あらわしをした。脱出の直前ベラトリックスが投げたナイフがドビーに刺さっており彼はまもなく息を引き取った。ハリーは遺体を貝殻の家の庭に埋葬し、墓碑に「自由なしもべ妖精 ドビー ここに眠る」と刻んだ。

グリンゴッツ侵入[]

Blue Glass Arrow 詳細はグリンゴッツ魔法銀行の金庫破り (1998年)を参照
ハリー・ポッター:"僕は、グリンゴッツの金庫破りをする必要があるんだ"
グリップフック:"グリンゴッツの金庫破り?不可能です"
グリンゴッツ魔法銀行侵入計画についてハリーとグリップフック
Bellatrix-vault-gringotts-bank-harry-potter-and-the-deathly-hallows-part-2

双子の呪文の効果でハッフルパフのカップが複製された後のレストレンジの金庫

貝殻の家滞在中、ハリー、ロン、ハーマイオニーは、館でのベラトリックスの狼狽ぶりを見てヴォルデモートの分霊箱があると考えグリンゴッツ魔法銀行レストレンジの金庫に侵入する計画を立てる。マルフォイの館で掴まれた時にハーマイオニーのセーターに落ちたベラトリックスの毛髪を使い、3人はポリジュース薬を作った。ベラトリックスに変身したハーマイオニーは変身術を用いてロンの顔を変形させ「ドラゴミール・デスパルド」という架空の外国人に仕立て上げた。ハリーとグリップフックは透明マントに隠れて同行した。

Ukrainian Ironbelly at Gringotts

ドラゴンの背中に乗って逃げるトリオ

グリップフックに助けと、ハリーが死喰い人トラバースおよび多くの銀行員に錯乱呪文服従の呪文を使ったことによってトリオはレストレンジの金庫に行き着くことができた。3人は触ると火傷するほど熱く、数が増える呪文をかけられた宝の中からハッフルパフのカップを探し求めた。ハリーがカップを手に入れた直後グリップフックはグリフィンドールの剣を持って逃亡した。ハリー、ハーマイオニー、ロンは銀行の金庫を守る視力の減退したドラゴンに乗って飛び去った。

舞台裏[]

登場作品[]

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呪われた部屋を巡る紛争
1984年1990年
第二次魔法戦争
1995年1998年
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不明


第二次魔法戦争
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団体
死喰い人 | 不死鳥の騎士団 | イギリス魔法省 | ダンブルドア軍団
戦い
ヴォルデモート卿の復活 | リトルハングルトンの決闘 | リトルウィンジングの対決 | 神秘部の戦い | アトリウムの決闘 | ロンドン攻撃 | 洞窟の小競り合い (1997年) | 天文台の塔の戦い | 七人のポッターの戦い | 魔法省の陥落 | 隠れ穴への攻撃 | ルチーノカフェの決闘 | ホグワーツ特急襲撃 | 魔法省への侵入 (1997年) | ゴドリックの谷の襲撃 (1997年) | スリザリンのロケットの破壊 | ラブグッドの家の待ち伏せ | マルフォイの館の小戦闘 | グリンゴッツ侵入 (1998年) | マルフォイの館の虐殺 | ホグズミードのハリーへの襲撃 | セブルス・スネイプの追放 | ホグワーツの戦い
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