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勝敗を決めるのは数の多さにあらず。一人一人の決意の固さなり リーマス・ルーピン

リーマス・ジョン・ルーピン教授マーリン勲章受章(勲一等)1960年3月10日1998年5月2日)とは、ムーニー(Moony)としても知られる半純血魔法使いで、ライアルホープ・ルーピン(旧姓ホーウェル)のひとり息子だった。少年時代、彼はフェンリール・グレイバックがライアルに復讐したときに咬まれ、人狼となった。1971年から1978年までをホグワーツ魔法魔術学校の生徒として過ごしグリフィンドール組分けされた。学校在籍中、彼は親友のジェームズ・ポッターシリウス・ブラックピーター・ペティグリューらとマローダーズを結成し、忍びの地図を作成した。

ホグワーツ卒業後、リーマスは友人たちと不死鳥の騎士団に入り第一次魔法戦争で戦った。しかしペティグリューがジェームズとリリー・ポッターを裏切りヴォルデモート卿に売ってしまったたため、第一次魔法戦争の終わりには彼は親友たちをすべて失ってしまった。その後シリウス・ブラックとは絆を取り戻すことができた。

リーマスは1993~1994学年度ホグワーツ魔法魔術学校において闇の魔術に対する防衛術教授として教鞭を取った。彼はまた、ジェームズの息子ハリー・ポッターを教え、守護霊の出し方を伝授するがセブルス・スネイプにより狼人間であるということを明かされると辞職した。

第二次魔法戦争では再び死喰い人を相手に戦い、友人のシリウスを失った。1997年、リーマスは騎士団のメンバーニンファドーラ・トンクスと結婚し息子エドワード・リーマス・ルーピンをもうけ、ハリーを後見人に指名した。リーマスは1998年5月2日ホグワーツの戦いに参戦し妻はベラトリックス・レストレンジに殺された。リーマスも自身も戦いの前半で死喰い人アントニン・ドロホフと戦って死亡した。フィリウス・フリットウィックが彼の敵を取った。

禁じられた森で、彼は蘇りの石でジェームズ・ポッター、リリー・ポッター、シリウス・ブラックと一緒にハリーの前に姿を現した。死後、彼は狼人間として初めてマーリン勲章(勲一等)を受賞した。息子エドワード・リーマス・ルーピンは祖母であるアンドロメダ・トンクスとハリー・ポッターによって育てられた。

経歴[]

生い立ち (1960年-1971年)[]

リーマスは1960年3月10日ライアル・ルーピンとその妻ホープの間に生まれた。ライアルが狼人間のフェンリール・グレイバックに初めて出会ったのは魔法省の『魔法生物規制管理部』で働いているときだった。マグルの子どもが殺害された件で取り調べ室にいたフェンリールは、当時まだ狼人間として魔法省に登録されておらず、自分はただのマグルだと言い張っていた。そのフェンリールの前でライアルは狼人間は生きるに値しない連中だと口走ってしまった。その代償は高くつく。 グレイバックは復讐の標的にライアルの息子を選んだのである。もうすぐ5才になるリーマスが自分のベッドですやすや眠っているとグレイバックが窓から忍び込んできた。ライアルはなんとか息子の部屋に駆けつけ強力な呪文でグレイバックを追い払ったが、すでに時遅く、グレイバックの邪悪な目的は成就した後だった。リーマスは狼憑きに感染してしまい、狼人間になった[1]

両親はリーマスをいろんなヒーラーのところへ連れて行き元の体に戻そうとしたが、治療法は見つからなかった。しかしアルバス・ダンブルドア校長の特別の計らいによりリーマスはホグワーツ魔法魔術学校への入学を許された[1]

ホグワーツ在学中 (1971年-1978年)[]

その頃の私の変身ぶりといったら - それは恐ろしいものだった。狼人間になるのはとても苦痛に満ちたことだ。噛むべき対象の人間から引き離され、かわりに私は自分を噛み、引っ掻いた。村人はその騒ぎや叫び声を聞いて、とてつもなく荒々しい霊の声だと思った 狼人間への変身についてリーマス

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1971年に行われた組分け儀式。リーマスはグリフィンドール寮に

リーマスはホグワーツ魔法魔術学校に入学しグリフィンドール組分けされた。同級生を襲ったりしないよう、リーマスは一ヵ月に一度、変身するために叫びの屋敷に連れてこられた。しかし閉じ込められたルーピンはストレスから自分自身を傷つけてしまう。その騒ぎや叫び声を聞いたホグズミードの住人たちはとてつもなく荒々しい霊の声と勘違いした。ダンブルドアはリーマスの秘密を隠しておくためにこのうわさを煽った。その結果、この建物は叫びの屋敷と呼ばれ、イギリスで最も呪われた幽霊屋敷だという噂が広がってしまった。

リーマスは同じグリフィンドールのシリウス・ブラックジェームズ・ポッターピーター・ペティグリューと親友になった。彼は狼人間であることを学校中のみんなに隠していた。マローダーズ仲間であり、将来の騎士団のメンバーでもあるシリウス、ジェームズ、ピーターにさえ。リーマスは「お母さんが病気だから家に帰らないといけないんだ」などと言って、毎月どこかにいなくなることを誤魔化していた。彼は正体がばれて皆が離れていってしまうことを恐れていたのである。親友の三人はニ年生のときに真相を突き止めたが、狼人間のリーマスを受け入れ、その強い友情の証に動物もどきになることを決心した。狼人間は人間にとってのみ危険な存在であり、彼ら三人が動物もどきになればリーマスが変身している間も友達でいられるからである。

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動物に変身したマローダーズ。左からリーマス、ジェームズ、シリウス、ピーター

五年生になると、シリウスは犬に、ジェームズは牡鹿に変身できるようになり、狼人間のリーマスを抑えておくことができるようになった。一方、ピーターはというと変身できたのはネズミだった。月に一度、満月の夜になると、シリウス、ジェームズ、ピーターの三人はジェームズの透明マントに隠れて城を抜け出し、動物に変身し、暴れ柳の下をくぐって隠し通路を通り、叫びの屋敷にいるリーマスと合流した。三人の影響があるとリーマスはおとなしかった。体は相変わらず狼のままだが、三人が一緒にいることで少しは人の心が保てるようだった。四人はすぐに暴れ柳から外に抜け出し、夜にまぎれて校庭やホグズミードを歩き回るようになった。やがてこの四人の遊び仲間は自分たちのことをマローダーズと呼ぶようになり、リーマスは満月のたびに変身することからムーニーというニックネームがついた[2]

リーマスは優等生だったが同時にいたずら者だった。リーマスとピーターは時にあとの二人にまじっていたずらを仕掛け罰を喰らったりしていたが、あとの二人ほどトラブルメーカーというわけではなかった。ホグワーツの校庭とホグズミードについて彼ら四人ほど詳しいものはほかにいなかっただろう。四人はその知識をもとに忍びの地図を描き、自分たちのニックネームを地図にサインした。地図は残念なことに一度はアーガス・フィルチに没収されてしまったが、1989~1990学年度にフレッドジョージが取り返した。

Mauraders

ホグワーツ校最終学年のマローダーズ

セブルス・スネイプはリーマスがたびたび姿を消すのを不審に思っていた。当時リーマスと同学年でスリザリンの生徒だったスネイプはマローダーズの四人からよくからかわれていた。もともとシリウスとジェームズに敵意を抱いていたスネイプは二人の仲間であるリーマスとピーターも嫌っており、ますます疑惑を深めることになった。スネイプは四人の後をつけまわし、何をやっているのか突き止めて退学に追い込もうとした。入学して数年経った頃、シリウスはスネイプに暴れ柳の隠し通路を教えるという悪意のあるいたずらを仕掛けた。スネイプを怖がらせ、あわよくば隠し通路の先で大けがを負わせようと企んだのである。ジェームズはスネイプを嫌ってはいたが彼を途中で引き止め、間一髪の差で命を救った。しかし通路の先にいるリーマスの姿を見てしまったスネイプはリーマスの秘密を知ることになった。

ホグワーツ在学中監督生だったリーマスだが、親友たちに対して規則を守らせることは中々できなかった。ダンブルドアはリーマスに対して監督生としての力を発揮することを期待していたのだとリーマスは述べた。シリウスはのちにハリーに対し、リーマスは他の三人とは違いスネイプをいじめるようなろくでなしじゃなかったと語った。しかしリーマスは、スネイプいじめを止めなかったことを後悔していると認めた[3]

第一次魔法戦争 (1978年-1981年)[]

リーマス: "シリウスが私のことをスパイだと思っていたのなら話さなかっただろうな、ピーター。教えてくれなかったのはそういうわけなんだろう、シリウス?"
シリウス・ブラック: "すまない、リーマス"
リーマス: "気にするな。わが友、パッドフット。そのかわり、わたしが君をスパイだと思い違いしたことを許してくれるか?"
シリウス・ブラック: "もちろんだとも"
―第一次魔法戦争を振り返って[出典]
ファイル:HpBpH.jpg

リーマスと仲間たち(第一次魔法戦争当時)

リーマスはホグワーツを卒業するとすぐにシリウス、ジェームズ、ピーター、リリー・エバンスとともに不死鳥の騎士団に入隊し、ヴォルデモート卿死喰い人に立ち向かった。リーマスは狼人間であるために仕事が見つからなかったが、ジェームズがリーマスを経済的に援助した[4]

戦いのさなか、シリウスはリーマスのことを相手方のスパイではないかと疑いを抱くようになった。そのため、闇の帝王を打ち倒す力を秘めた者についての予言がなされ、まだ赤ん坊のハリー・ポッターが狙われるだろうとダンブルドアが考えたとき、リーマスはポッター一家を守るための計画から外されたが、彼は忠誠の術が使われるであろうことは気づいていた。ジェームズとリリーはシリウスが秘密の守人になることを望んだが、それは見え透いていると考えたシリウスはかわりにピーターを勧めた。"小さいうえに空っぽの頭"のピーターが秘密の守人になるというアイディアはまず予想外のことであっただろう。ダンブルドアもリーマスもこのことを知らなかった[2]

ジェームズとリリーの死はリーマスの生涯を通じて心に最も深い傷を残した。さらに悪いことは重なり、リーマスは翌日にはにほかの二人の親友も失ってしまう。[1]その恐ろしいニュースが届いたときリーマスは不死鳥の騎士団の用件でイングランド北部にいた。二人のうち片方がもう一方を殺め、騎士団とポッター夫妻を裏切った罪でアズカバンに収監されたのである[1]ヴォルデモート卿が滅びたのは魔法界にとってはいいニュースだった。だが、リーマスにとっては親友を失い、唯一の家庭である不死鳥の騎士団の解散という不幸なニュースとなってしまった。彼はその後自分の能力に見合わない単純な仕事を転々とし、孤独で鬱々とした暮らしを送っていた。そんな彼に転機をもたらしたのはアルバス・ダンブルドアであった。彼はトリカブト系の脱狼薬がセブルス・スネイプによって無期限に手に入ると説得し、リーマスを闇の魔術に対する防衛術の教師として採用した。

登場作品[]

脚注[]

[2]


前 ←
ギルデロイ・ロックハート
1992年1993年
闇の魔術に対する防衛術教授 1993年1994年 → 次
バーディー・クラウチ・ジュニア
1994年1995年


不死鳥の騎士団
Fawkes WB F2 FawkesCloseUpIllustration Illust 100615 Port
創設者
アルバス・ダンブルドア
不死鳥の騎士団創設メンバー
アバーフォース・ダンブルドア | アラスター・ムーディ | アリス・ロングボトム | アラベラ・フィッグ | ベンジー・フェンウィック | カラドック・ベアボーン | ディーダラス・ディグル | ドーカス・メドウズ | エドガー・ボーンズ | エルファイアス・ドージ | エメリーン・バンス | フェービアン・プルウェット | フランク・ロングボトム | ギデオン・プルウェット | ヘスチア・ジョーンズ (可能性) | ジェームズ・ポッター | リリー・ポッター | マーリン・マッキノン | マンダンガス・フレッチャー | ピーター・ペティグリュー (裏切り) | リーマス・ルーピン | ルビウス・ハグリッド | セブルス・スネイプ | シリウス・ブラック | スタージス・ポドモア
再構成後のメンバー
アバーフォース・ダンブルドア | アラスター・ムーディ | アラベラ・フィッグ | アーサー・ウィーズリー | ウィリアム・ウィーズリー | チャールズ・ウィーズリー | ディーダラス・ディグル | エルファイアス・ドージ | エメリーン・バンス | フラー・デラクール | フレッド・ウィーズリー | ジョージ・ウィーズリー | ハリー・ポッター | ハーマイオニー・グレンジャー | ヘスチア・ジョーンズ | キングズリー・シャックルボルト | ミネルバ・マクゴナガル | モリー・ウィーズリー | マンダンガス・フレッチャー | ニンファドーラ・トンクス | リーマス・ルーピン | ロナルド・ウィーズリー | ルビウス・ハグリッド | セブルス・スネイプ | シリウス・ブラック | スタージス・ポドモア
不死鳥の騎士団の協力者
アンドロメダ・トンクス | オーガスタ・ロングボトム | バックビーク | コリン・クリービー | ドビー | フィリウス・フリットウィック | フィレンツェ | ギャリック・オリバンダー | ジネブラ・ウィーズリー | グロウプ | ハンナ・アボット | ヘレナ・レイブンクロー | ホラス・スラグホーン | カーカス | カーカスの妻 | ケイティ・ベル | クリーチャー | リー・ジョーダン | ルーナ・ラブグッド | ウェスタンバーグ | ウェスタンバーグの妻 | ミュリエル | ニコラス・ド・ミムジー・ポーピントン | ネビル・ロングボトム | オリバー・ウッド | オリンぺ・マクシーム | パーシー・ウィーズリー | ポモーナ・スプラウト | シビル・トレローニー | エドワード・トンクス | 50人の犠牲者 | ウェスタンバーグ家 | ウィンキー | ゼノフィリウス・ラブグッド
その他の連携
ダンブルドア軍団 | 禁じられた森のケンタウルスの群れ | 首なし狩りクラブ | ホグワーツのヒッポグリフの群れ | ホグワーツの屋敷しもべ妖精 | ホグワーツゴースト | ホグワーツ教授 |
ホグワーツの生徒 | ホグワーツのセストラルの群れ | 魔法省 | 巨人の群れ (カーカスの支配下)
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