マルフォイ家はイギリスの裕福な純血の一族であり、「聖28一族」の1つである。家訓は「Sanctimonia Vincet Semper(純血は常に勝利する)」。
概要[]
マルフォイ家は、ニレの杖に指紋がついていたとしても、犯罪の現場には現れないと語られてきた。一家そのものがとても裕福で、生きるために働く必要がないため、他人の単純労働や失敗のツケを払う姿を見て喜んでいる。また、彼らは影の権力者としての立場を好んでおり、贔屓にする候補者の選挙運動の多くの資金調達に協力しているが、それには対抗勢力への呪いなどの汚い仕事への対価も含まれていた。
マルフォイとは、裕福な純血一族であり、イギリスのウィルトシャー州にあるマルフォイ荘園に住んでいる。 マルフォイ家は、ブラック家・レストレンジ家・グリーングラス家・ロジエール家・その他多くの純血の家、半純血であるトンクス家・ルーピン家と親戚関係である。マルフォイ家は混血と結婚することに反対しているわけではないが、忌み嫌っている。
マルフォイ家は次第に純血至上主義で知られるようになり、第一次魔法戦争と第二次魔法戦争の間、彼らはヴォルデモート卿を支持し、何人かは死喰い人となった。
歴史[]
"だけど、僕はスリザリンに決まってるよ。僕の家族はみんなそうだったんだから" —マダムマルキンの洋装店にて、ドラコ・マルフォイ [出典]
黎明期[]
マルフォイ家は純血の家系で、そのほとんどがホグワーツ魔法魔術学校に通い、伝統的にスリザリン寮に組み分けされている。 一族はノルマン・コンクエストでイギリスに渡ってきており、アーマンド・マルフォイもその中の一団にいた。ウィリアム1世即位後、アーマンドは不思議な魔法を使って奉公した褒美にウィリアム1世から土地を与えられた、一族の財産となっている荘園を造営した。
1692年に国際魔法使い機密保持法が可決されるまで、マルフォイ家はマグルの上流階級に溶け込んでいた。 後の世代は否定しているが、ルシウス・マルフォイ1世がエリザベス1世の元で王座を継ぐことを熱望したということを示す証拠も十分に見つかっている。しかし、それはエリザベス1世によって拒否された。魔法史学者の中には、夢を果たせなかったルシウス・マルフォイ1世の呪いによって、エリザベス1世は生涯結婚出来なくなったとの説を唱えている者もいる。
マルフォイ家は、マグルの隣人の土地を合併することによってすでに所有していた広大な敷地をさらに拡大し、マグルの通貨や資産に手を出すことで英国魔法界で最も裕福な一族になった。 最初は国際魔法使い機密保持法に反対していたが、すぐにそれを受け入れ、マグルとの関係を全て断ち切った。後に、彼らはマグルと関わったことはないと主張している。やがてマルフォイ家は、純血至上主義者であり、富と権力を求めているということで評判を得た。
この後、マルフォイ一家はマグルと関わる代わりに、新たに設立されたイギリス魔法省に影響力を求め始め、財力を使ってそれを叶えようとした。 マルフォイ家のメンバーが魔法省大臣の地位を欲したことは知られていないが、一族の多くは自分たちが支持する候補者の選挙に資金を提供し、反対派へ呪いをかけさせることにお金を払うことも厭わなかった。
14世紀のニコラス・マルフォイは、手に負えないマグルの居住者らをペストに見せかけて殺したと言われているが、魔法評議会からの追求は避けることができた。
18世紀後半の魔法大臣であるオズワードは、魔法省で大きな影響力を持っていたセプティマス・マルフォイの傀儡となっていたとも言われている。
20世紀のアブラクサス・マルフォイは、マグル生まれ初の大臣、ノビー・リーチが1968年に早々に退任した陰謀に関わっていたと、証明こそされていないが広く噂されていた。
しかし、ゴーント家やレストレンジ家のような少数派の狂信的な家系とは異なり、純血の小さなコミュニティの中で交配するという少々危険な近親婚行為は避けられており、マルフォイ家の家系図には多くの半純血が登場する。
一族は純血を信奉するようになったが、いとことの近親交配によって自分たちの遺伝子を危険に晒すことが分かっていたために実行を避け、純血の数が少ないために混血との結婚も受け入れたと考えられる。したがって、マルフォイの家系図には何人かの半純血が記載されている。これは純血主義の家族からの尊敬を阻むものではなかったにせよ、ブラック家・レストレンジ家・ゴーント家などの純血以外を完全に認めないグループとは大きく異なる。
魔法戦争[]
ルシウス・マルフォイは、アブラクサス・マルフォイの息子で、20世紀後半に生きていた数少ない純血の魔法使いの一人である。第一次魔法戦争において死喰い人となった。彼は、マルフォイ家と同じく裕福な純血一族であるナルシッサ・ブラックと結婚し、一人息子であるドラコを設けた。 ドラコは後に、学生時代、ハリー・ポッターにとって重要なライバルとなった。マルフォイ家は1981年にヴォルデモート卿が最初の敗北を喫した後に、自分たちは服従の呪文にかけられていたと主張し、悪行を後悔してアズカバンへの投獄を免れた。
彼らは、第二次魔法戦争中、純血至上主義に強く共感し、再びヴォルデモート卿の配下となった。 しかし、1996年、ルシウスは帝王とハリー・ポッターに関する予言を入手し損ね、帝王の不興を買った。ルシウスを罰するため、彼がアズカバンにいる間に、帝王はドラコにアルバス・ダンブルドアを殺すよう命じた。
1997年、ダンブルドアがセブルス・スネイプの手によって殺害され、死喰い人がアズカバンから脱獄した後、マルフォイ一家は帝王からの信頼を失った。 マルフォイ邸が帝王、死喰い人の拠点として使用されることに一家は嫌悪感、不快感を抱いた。 帝王は、死喰い人らとの会議中にルシウスの杖を奪い取り、マルフォイ家をマグル生まれであるトンクス家 ・狼男のいるルーピン家と血縁関係にあると嘲った。
死喰い人との決別[]
ヴォルデモートが敗北する前に、マルフォイ家は不死鳥の騎士団ら対抗勢力側に寝返った。 ナルシッサはハリーポッターの助けを借りて帝王に嘘をつき、一家はホグワーツの戦いの戦闘には参加しなかった。この離反のため、その後マルフォイ一家はアズカバンに投獄されることはなかった。
ドラコはその後1998年から2005年の間にアストリア・グリーングラスと結婚した。ドラコとアストリアの結婚には、両親の反対があった。 アストリアはマルフォイ家と同じく聖28一族で純血だったが、第二次魔法大戦の影響を受けた血統の優劣に関する彼女の思想の変化は、ルシウスとナルシッサを失望させた。 同じく考えを変えたドラコは、両親の反対に立ち向かったため、家族関係に軋轢が生じた。 ドラコは、マルフォイの血統を彼と一緒に死なせ、血の呪いの影響で虚弱体質となっているアストリアの健康を維持することで満足していたが、アストリアは夫のために子供を望んでいたので、彼はそれに同意した。 アストリアの体調が悪化したため、家族は隠遁し、2006年にはスコーピウスが誕生した。しかし、アストリアが逆転時計を使用して過去へ遡り、ヴォルデモートとの間に生んだ子供がスコーピウスであるというあらぬ噂が流れた。
2017年、ドラコとアストリアは、キングスクロス駅にてスコーピウスがホグワーツに向かうのを見届けた。 スコーピウスは、彼の先祖と同じようにスリザリンに組み分けされている。 アストリアは2019年に亡くなった。
家紋[]
家紋はスリザリンの創設者、サラザール・スリザリンに敬意を表しており、黒・緑・銀で彩られていて、いくつかの蛇が描かれている。銀のバナーに刻まれている。
家系図[]
マルフォイ家 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アーマンド・マルフォイ (fl. 1066) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(多く世代) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ニコラス・マルフォイ (fl. c. 1340s) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(多くの世代) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ルシウス・マルフォイ1世 (fl. 1500s) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(多くの世代) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ブルータス・マルフォイ (fl. 1675) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(多くの世代) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
セプティマス・マルフォイ (fl. 1700年代) | ブラック家 | ロジエール家 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(多くの世代) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アブラクサス・マルフォイ (fl. 1954) | シグナス・ブラック3世 (1938—1992) | Druella Rosier (fl. 1950s) | トンクス家 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
グリーングラス家 | ルシウス・マルフォイ2世 (b. 1954) | ナルシッサ・ブラック (b. 1955) | アンドロメダ・ブラック (b. 1953) | エドワード・トンクス (d. 1998) | ルーピン家 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Daphne Greengrass (b. c. 1980) | アストリア・グリーングラス (c. 1982—2019) | ドラコ・マルフォイ (b. 1980) | レストレンジ家 | ニンファドーラ・トンクス (c. 1973—1998) | リーマス・ルーピン (1960—1998) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
スコーピウス・マルフォイ (b. c. 2006) | ベラトリックス・ブラック (1951—1998) | ロドルファス・レストレンジ (b. c. 1950s or 1960s) | エドワード・ルーピン (b. 1998) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
舞台裏[]
聖28一族 | |||
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※†は断絶した家を表す。 | |||
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